パーマカルチャー

池袋、ニシイケバレイでのワークショップ開催

池袋の西口、ニシイケバレイでのパーマカルチャーのワークショップを出張しにいきました。今回のテーマは、自然の循環、人の循環というコンセプトでワークショップを行います。パーマカルチャーの歴史、概略、概念などを話したうえで、コミュニティガーデンの整備へ。この場所の畑の課題は、植えるスペース以外の導線にも土壌があり、そこに生える植物が藪のようになってしまうということ、頑丈な木枠でボックスガーデンがあるものの、レイズドベットとして土壌が盛られておらず、構造の利点を活かしきれていなかったため、導線の土壌をとり、ウッドチップをとり、ボックスガーデンの中に土を入れるという作業を。

パーマブリッツということ、またコンセプトが人の循環ということで、後半はお互いの話を聞きあい、繋がりを持つ対話の時間に。ビル街の谷間の小さな畑という空間がいがいにも、じっくりと話をし、話を聞きあうのにちょうどいい季節と空気感が流れる場所で、これから取り組みたいアクションや、それぞれが歩んできたことなど、場に出てきた言葉を全員が大切にできる場でした。会場を移動し、オーストラリア、タスマニアでのパーマカルチャーをめぐる旅の話をしてチェックアウトとなり、池袋でのワークショップが終了となりました。

今回訪れたニシイケバレイは、同時多発的にいろいろなイベントや、取り組みが行われる場所で、その日は、みそのイベント、屋上が解放されパルクールのワークショップが。駐車場のブロック塀を壊したスペースがちょうど屋台になっており、そこで焼き芋屋さんが子供連れで移動販売に。一緒に来ていた子供さんが遊びたがっていたので、準備の時に一緒に穴を掘ったり、導線のレンガを並べたりとして土に触れて楽しそうにしてくれていたのも、印象に残っています。

今回は、しっかりニシイケコミュティに滞在することにして、宿泊した宿がシーナタウンという、ビール工房やゲストハウスを運営している内装屋を手掛けているオーナーが、一平というとんかつ屋さんをリノベーションして、シーナと一平という名前のゲストハウスへ。また翌日はIKEBUKURO LIVING LOOPというイベントが池袋東口のサンシャインシティ方面にかけて行われ、東京で野菜や蜂を育てている農家さんやキッチンカー、屋台が軒を連ねていました。

池袋を中心に活動するプレイパークの人たちが、サンシャインシティの外のスペースで段ボールを使ったプレイパークを子供たち向けにイベント出店し、博物館やアスリート、アーティストの人たちも、プレイパークということで、ワークショップを企画運営していました。また、通りの終わりにあるイケサンパークでは、芝生を多くの家族連れの子供が走り回り、池袋の家庭教育推進員の人たちの活動の展示や全国の農家さんや産品のマルシェ、ファーマーズマーケットが開かれています。

古い味のある街並みや、昔暮らしていた生物や木の建物の質感、子供たちが家にこもってしまうのではなく、プレイパークのように外にでて遊べる場所、高級なスーパーやデパートの中ではなく、露天での市が立ち、地方のこだわりのある食品や、東京の中での地産地消の取り組みをあるきながら見られること、田舎のように人と関わりを持たなくていい個人社会ではなく、わざわざ人が集まるところにいって、何か活動をしたいというそういう割と長野や栃木、富士吉田、静岡などの地方でこの5年ぐらい親しんできた、いわばパーマカルチャーのレトロサボービア的な文化圏の空気に、東京で出会うとは思いませんでした。

ゲストハウス/まちやど、街のマーケットや小商いなどの文化をその実践主体として行っている友人が多く、僕自身も直接的、間接的な形で関わりつつ、そういった場所を意識して訪れるようにしていましたが、自分が池袋に呼ばれたことも含め、2010年代から20年代への人々の価値観の動きの手触りが感じられるような時間でした。