体験記

2022年夏休み期間中のプラットフォーム、Ainiでの偏愛体験

UNITEDでは、CtoCの体験プラットフォーム、Ainiにて親子向けに富士山の「コケ」「溶岩」の偏愛体験を実施しました。

https://helloaini.com/users/42397?prcd=NBVJ

富士山は玄武岩質の溶岩ですが、宝永の噴火の際には、成分の違う白いマグマが噴出し、軽石のような溶岩や黒曜石やガラスのような光沢をもった溶岩が存在します。噴火の様子にも多様性があり、どろどろとしたマグマが大地を流れ、洞窟を形成するような噴火、また細かいスコリアや焼け砂といわれるような噴煙を上げて噴火するような溶岩も存在します。また宝永の大噴火と呼ばれるその噴火を、人々がどのように記録し、何を書き残したのか、火山、地質学者はこれらの溶岩から何を見出したのかというところにドラマがあるのです。

これらの養分のない溶岩の上にまずやってくる植物が、「コケ」なのです。厳しい荒廃した環境、南極に唯一ある植物がコケでもあり、またその生態はオス、メスがあり、胞子で増えることなど、見どころは少なくありません。コケには根っこが無く、仮根と呼ばれるもので溶岩に張り付き、植物と違い土壌がなくとも、太平洋からの気流を受け多雨、多湿な環境である富士山でも生存できるのです。暗いイメージが付きまとう青木ヶ原樹海ですが、そこは林床に土壌がほとんどない厳しい環境であり、だからこそ多種多様なコケが存在しています。また、森林限界より上の世界を好き好んで生息するシモフリゴケという美しいコケもあり、そういった富士山の知られざる一面を、子供たちと体験する企画でした。