《2025年度3月4-7》パーマカルチャーの学び舎-@那須塩原アジア学院
概要
パーマカルチャーは、人々のための科学であり、知識が肩書きや立場を保証するものではなく、その実践においてこそ、意味を発揮します。水、光、土、風、木など、私たちの暮らしの周りにある要素を、生活のニーズを満たすために、編み直すことで、持続可能な暮らしを作ることが目的です。それは必ずしも、有機農や、自給自足の生活を行う人のためのものではなく、世界の見方を一つのつながっているシステムで捉えることを学ぶと、大きくも小さくも日々の行動や思考を変えるきっかけとなります。
それは必ずしも、有機農や、自給自足の生活を行う人のためのものではなく、世界の見方を一つのつながっているシステムで捉えることを学ぶと、大きくも小さくも日々の行動や思考を変えるきっかけとなります。
私たちの暮らしの価値と美しさ、社会によって決められるものでも、地位によってどれだけ特権を他の人に対して持っているかで測られるのではなく、自分自身で見出すものであったはずです。自らが望むあり方を叶えるための科学と学びは、どんな自然環境、どんな文脈にいる人にも等しく開かれた学び舎であるべきであると思います。
それぞれの持つ感性と理性の観察によって、自然・人・歴史からその理性の働きと合理を見出し、お互いがお互いの中に学びを見出すパーマカルチャーの学び舎の場を作りたいと思います。
2020年開催時の3分ほどの概要の動画(コロナの時になのでマスクしています)
こんな人に届いてほしい
- 食べ物を作る経験や自然環境の中の循環の暮らしを経験してみたいという方に
- 人とのつながり、自然環境や良い社会とか暮らしについてなど、なかなか日常で考えていることを、人と思いっきり話してみたいという方に
- 実際に地方で暮らす文脈にいて、目の前の課題を整理したい、新しい考え方を取り入れたい方に
- 農的な暮らしや、地方の暮らしに入る糸口を見つけたい方に
- 国際開発の文脈におり、途上国の農村支援の知見を切実に必要としている方に
- 大きなスケールの土地を、所有し、慣行農業、有機農などにこだわらずパーマカルチャーのランドスケープデザインの知見を、切実に必要としている方に
- 持続可能性や環境倫理を実際に自分の行動に落とし込みたい方に。
大切にしたいこと
○心から対話のできる場、対話でお互いを受け入れられる場
○みんながみんなの先生でいられる学びのコミュニティ
○みんなが自分事、自分を主語にして話す場
○日常から少し離れ、いつもより穏やかで平和な時間を過ごせる場
○自分が望んでいないこと難しいことは難しいと言える、お互いに認め合える場
スケジュール
【3月4日】ーイントロダクション、パーマカルチャーの世界へ、ニーズ、対話、価値
那須塩原駅集合≪12:30≫
昼食は、用意しませんので、各自食べてきてください。宿泊場所のセミナーハウスは飲食可能なので、プログラム始まる前に簡単に食べることも可能です。
(自家用車の人は、アジア学院セミナーハウスへ13:00)
○コンテンツ
※コンテンツは、参加者のニーズ、当日の天気、アジア学院のコミュニティの状況によって、柔軟に変化することをご承知ください。参加者の方のニーズを満たせることを最優先にしています
・チェックイン・合宿の概要
・自己紹介、今回の会の趣旨の説明
・パーマカルチャーの文脈と会場のアジア学院のイントロダクション
【3月5日】
○コンテンツーアジア学院ー土からの命、食べ物をつくる経験
・アジア学院の暮らしを体験しよう‐フードライフワーク・モーニングギャザリングへの参加
※短時間ですが、畑仕事や、家畜の世話、コミュティワークなどを体験します。汚れてもいい格好できてください。また、主催者が通訳しますが、英語を多用します。)
・アジア学院の自給自足の暮らし・フードライフのキャンパスツアー
・アジア学院の先生を囲む会
【3月6日】
〇コンテンツーパーマカルチャー自然と社会のシステムへの理解
※パーマカルチャーは「情報集約型の農法」と比喩されるぐらい、背景知識として必要な知識や経験が多い部類の複雑系、システム思考の学びです。自然科学の基礎知識をベースにしていますが、自然はとても複雑で数の多い要素の組み合わせなので、実際の経験に基づく観察や伝承の方が中途半端な理論よりも勝る、理解へといたることが多くあります。実は、私たちが万能だと思っている還元主義の科学は、こういった苦手分野があるのです。
この時間では、要素一つ一つの理解や学びを深めるよりも、全体として繋がりを捉えること、デザインとして働きかけることをまず学ぶこと、自分の文脈に紐づけて学ぶことは、とても意味があることです。より72時間のコースに近い学びの質を高めたければ、個別に時間を設けてリクエストにお答えすることもできます。また、通年でのプログラムも静岡、沼津にて、森林の遷移や野生動物への理解、土壌については富士山麓の森のガイドも行っており、UNITEDブログにもパーマカルチャーの学びに資するものを書いており、いつでも質疑応答お答えします。
・デザインとコンセプト。自然環境を見る力。
・システム思考と対話。
・デザイン実践パーマカルチャーの実践の道筋
【3月7日】
○コンテンツ
※創始者のビル・モリソンもデザインコースの間、途中いなくなっていて、昼寝をしていたそうで、アジア学院という場、プログラム、想いをもって参加される方の情報量が多く、振り返りをする時間や内省する時間、何もしない時間や余白を、参加者が自分らしくいられるために、大切にしています。また、お互いの経験を振り返ることによって、共通の経験が立体的になることも狙いとしています。
・クロージングのワークショップ
・振り返りフィードバックの時間
・チェックアウト
解散≪11:30≫
Q&A
Q. パーマカルチャーってなに?
A. Permanent agricultureの造語で1970年にオーストラリア、タスマニアでビル・モリソン、デイビッド・ホルムグレンによって構想された、持続可能な暮らしのデザインのシステムです。
最初は、大規模な農業によって劣化した土地を人間が自給自足的な暮らしをすることによって、回復させようという農的な暮らしのデザインシステムとして体系化されました。
現在、いろいろな人がパーマカルチャーティーチャーとして活動を行い、オーストラリアでは、もう第7世代ぐらいまでいるのではといわれているほど広まり、2018年には、創始者のひとり、デイビッド・ホルムグレンがRetorosuberbiaという書籍を出版し、持続可能な農業の造語から、Permanent Culture,地域での暮らしの文化を自分たちの手で作る取り組みの思想と手法へと変化しています。
詳しくはコチラより
Q. アジア学院ってどんなところ?
A. 有機農業を中心として、アジア、アフリカ諸国の農村地域の人たちが研修に来る学びのコミュニティです。地球温暖化や政治的な不安定さの影響を受けやすい、最も世界の中で脆弱な地域、特に農村の地域の人が豊かにくらすことのできるために、各国のNPOや教会などと連携して、農村部においてコミュニティのために働きかけることのできるリーダーシップのトレーニングを行っています。そういった文脈にある地域は、ほとんどが自給農+多少の換金作物を作るような文脈に置かれており、適正技術における農業技術の向上、有機農業のスキルの向上は核心的なレバレッジポイントとなっています。そのため、アジア学院自身も、アジア・アフリカ諸国の職員も含めて、また生活する人々の食料も自給されながら運営されている団体です。パーマカルチャーも、国際的に難民支援や、東ティモールやウガンダをはじめ、政治的、気候変動における脆弱な地域に積極的に働きかけ、インパクトを出してきた歴史があり、パーマカルチャーを学ぶのにうってつけの場所です。
詳しくはコチラより
Q. 自然に触れたいのですが庭などはありません。参加する意義はありますか?
A. 自分自身が庭などを所有していなくても、そういった人と繋がる方法や、地域で何かできるか、またもし、土地を手に入れることを考えるうえで、どういったところで、どのような場所を選ぶかという上で、ここでの学びが役に立つと思います。また、参加者の中でも誰かと一緒にやりたいと仲間を探している人もいるかもしれません。どうやったら、自分のニーズと活かしあう繋がりの橋を架けられるかは、一緒に考えます。
Q. 家族連れでの参加大丈夫?
A. 参加は問題ありませんが、託児所や専門のスタッフはいないので、参加者同士や講師でフォローするかたちになります。宿泊、食事に関してはお問合せください。
Q. ベジタリアン対応できますか?
A. はい、できます。申し込み時にお知らせください。
Q. パーマカルチャーの資格について教えてください。
A. 国際的なプログラムだと、PDC72時間のコースがあり、またPTTという1週間程度のインタープリテーションのトレーニング、ティーチャートレーニングがあります。UNITEDとしては、GoodLIfe, MIlkwoodのプログラムを体験してきました。日本では、72時間のコースを行っている場所は少ないですが、UNITEDも含め、年間通しての学びのプログラム、また集中的なプログラムも行われています。そもそもなぜ72時間のプログラムが始まったのかというと、ビル・モリソンが、自分の人生を全く新しく始めるのであれば、仕事を辞め、時間と空間を作って新しい世界に来るのだ!といったという話を聞きますが、自給自足の生活を始めるための知識を得るため、また今までの自分と切り離される時間と空間の確保のための72時間という物理的な隔離は、理にかなっているものであるともいえます。
デザインコースを受けてからが、実践の始まりだといわれるぐらいで、基本的に72時間さえ受ければ、何らかの権威や法的な許可を授けられるわけではないです。また、庭の施工や建築、ガーデニングを仕事として受けるのであれば、もちろん建築基準法や消費者保護法などの関係法令のもとにありますので、法令の理解の業務の契約などの事を知るための学びは別に必要になり、農としてではなく、デザイン事務所や建築事務所と協働して活動している活動家も日本にいます。
基本的に、パーマカルチャーは、持続可能性のアイディアより以前、1970年代にはじまり、パイオニアの人々が国際的にその知見を使って活動してきた歴史があります。その発展として、専門家や資格制度に認証された施工事業者を育てるためのものではなく、「人々の持続可能で豊かな良い暮らしをつくるための体系的な科学」として発展してきた歴史が長いデザイン科学です。
そもそもパーマカルチャーは手法だけではなく、倫理が存在します。People Care, Earth Care, Fair Shareです。倫理なしの手法は、不幸を生むことはありますが、パーマカルチャーはそもそも倫理を内包しており、それが地球や人のケア、不平等の是正を内包しているものであり、そもそもパーマカルチャーを学ぶのであれば、資格に惹かれるのではなく、自分自身の目の前の現実の課題を打破するため、また地球や人のために学んでください。先人の努力により、パーマカルチャーの文脈における国際的な連帯の可能性は開かれています。
また、受講したうえで、とても大切なことなので多くの人に伝えることを、自分の責任をもってやりたいというのであれば、どうしたら必要な人に届くかは、僕も考えて模索し、行動している最中です。ぜひ一緒に考えて、活動しましょう。
Q. 以前参加した人の声などを知りたいです。
A. 3本のインタビュー動画と、受講生の書かれた記事のリンクがありますので、ご参考にしてください
記事
インタビュー動画
日時・場所
2月28金曜日19時30~21時【事前オンラインZOOM】
3月4.5.6.7【アジア学院】
3月14日19時30~21時【プログラム開催後、オンラインの振り返り】
〇補足勉強会(希望者)
3月21日19時30~21時【振り返り、勉強会】
アジア学院 栃木県那須塩原市槻沢442−1
(那須塩原駅より送迎あり。駐車場あり。)
宿泊は同学院内、セミナーハウス。
参加料(3泊4日宿泊費、食費込み、一部屋)
個人参加 1人:55,000円
グループ割 2人以上:一人あたり50,000円/人(グループで1部屋となります。定員5~6人)
個人参加30歳以下 1人:50,000円
現地で現金の受け取りとなります。ご用意ください。グループ割は一人あたりの金額となります。グループでの金額ではありません。
那須塩原近郊で、宿泊が不要な場合
個人参加一人45,000円
団体割引(5名以上)40,000円
単発参加(前回受講した人など)
一日のみ6600円(講義のみ、昼食代など別途料金かかります。)
定員
15名程度
持ち物
- 保険証
- ボランティア保険(任意、推奨)
- 作業服
- 汚れてもいい格好(長袖、長ズボン)
- 長靴(任意※無料レンタル有サイズをお伝えください。)
- 雨具
- 帽子(ニット帽)
- 水筒(温かい飲み物が入れられるもの)
- タオル
- 石鹸、シャンプーなど
- 常備薬
- スリッパ
- 体温計
- その他身の回りのもので必要と思われるもの
- 筆記用具
- ノート
注意事項
- 新型コロナウイルスの前日の抗原検査のご協力をお願いしております。
- 18歳未満の方は保護者の同伴が必要となります。
- プログラム中に撮影した写真を告知などで使用させていただくことがあります。不可であれば事前にお知らせください。
- 保険は、ボランティア活動保険、ご自身での傷害保険へのご加入をおすすめしています。
・仮申し込み先
仮予約となり、記入事項を書いたメールをお送りし、それに記入し、返信していただき、本予約となります。下記のフォームでも構いませんが、もし返信が3日以内になければ、また確実な連絡先として、Facebook、インスタなどで仮申し込みのご連絡ください。お手数おかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。