2024年パーマカルチャーの学舎募集開始しました
パーマカルチャーが大切にしている理念、多様性であったり、地域性であったり、持続可能性、平和、民主主義の実践というものは、時間と空間を持ち、日常と身体、つまり五感の感覚や働きかけを持つものであると思っています。
例えば「森の命の循環」ということを言葉を知識として理解していても、森を歩いていて、多様な形の種、例えばヒノキであれば球果から種が落ち、それが幸運にも淘汰されキノコによって分解され、苔むした倒木の上に芽生えた幼木が、目に入ってくることを、歩く2時間の中でその経験を共有することを、ガイドの仕事を通して日々行っています。時間と空間と身体と感覚を含めての「抽象の概念の理解」が、コミュニケーションとして可能であると思っています。
パーマカルチャーの学びで、自然農やガーデニングファーミングに突っ込むのではなく、わざわざ那須塩原のアジア学院まで行って、何をしたいのかというと、「食と命の循環の繋がり」や「平和を日常の習慣の中から作ること」を体感できる場所であることであると思っています。
自然の循環の中に人間が入ることはとても身体的な行為であり、同級生が生酛で微生物の日本酒を作っていますが、人間がひたすら発行のために攪拌をしなければならず、また同ように動画で行っているぼかしづくりも、里山も日常の暮らしの習慣と身体とを伴って行われていました。
こういった繋がりが、人との繋がり、社会との繋がり、自然との繋がりを体感できなくなったこの時代だからこそ、里山整備やボランティアなどに参画すること、自分が社会と自然との繋がりを感じられる体験をすることは楽しいのだと思います。
一方で、私たちを取り巻く世界は、変化をし続け、それはどんどんと加速してゆきます。その中で、何を私たちは大切にしてどんな社会を形作ってゆきたいのか、どういう世界を子供たちに手渡したいのか、ということは、消費する活動の中からは生まれません。
近代以後の社会は環境問題などの多くの呪いも抱えていますが、一方で多くのコンセプト、人権や民主主義、持続可能性なども生まれた時代であり、50年前と比べて、性別や肩書などでアクセスができないリソースが減り、一人一人が社会に参画して何かをはじめることのハードルが、下がってきている時代であると思います。
始めることが簡単になったからこそ、反射的に行動を起こしてしまうのではなく、自分はどういった願いや想いを自分の体や感覚と地続きの場所で感じていて、その願いを叶える手段として行動が手段となっているか注意深い観察が必要だとおもうのです。
アジア学院は「共に生きるために-That we may live together」という理念を叶えるための手段としての有機農業であり、サーバントリーダーシップであることが、最高だと思っています。
アジア学院、パーマカルチャーの世界のガイドとファシリテーションを通してパーマカルチャーの学舎、全身全霊でプログラム行いますので、ぜひご参加ください。